h-3’s diary

趣味世界の独り言

雨季の呪縛の隙を突く 。 再び訪れたチャンスに天気の女神は微笑むのか?

2ヶ月半の撮影ブランクを打ち破り、星空の感動をたっぷり堪能できた前回の撮影。

その満足感の余韻に浸っている間にも、変化し続ける天気、、、

 

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これはもしや?

またまた西日本が晴天域となるパターン到来だ!

 

 

前回から一週間経たずして、再び星空が拝めるかもしれないなんて、この梅雨時ではちょっと考えにくい気がするなぁ、、、

 

しかし、天気図が私を誘ってくるのなら、受けて立つのがフォトグラファーというものでしょう。

 

★★★★★

 

 

行くとなると、今回も近場の牧場で撮影することがまず頭に浮かびました。

でも、本当に行きたいのは南紀の太平洋岸にある某所。

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これは昨年6月5日に撮ったもの。

狙った時間帯に晴れてくれたら、この構図を今年も狙いたい。そして、それが撮れるのはたぶん6月いっぱいだと思われるから、もう今年はラストチャンスでしょう。

 

でも、はるばる片道4時間かけて、空振りに終わったら、、、。

いや、可能性に賭けよう。

 

というわけで、弱気になりそうな心を奮い立たせて雨の中を出発。

紀伊半島を縦断し、目指すは南紀の太平洋だ!

 

★★★★★

 

四時間後。

170kmを走って20時前に現地に到着。途中までワイパーを動かしてきたから、まだ雨上がりに近い空模様。

晴れの週末なら撮影者が多すぎて大変らしいが、さすがに平日の雨上がりで撮影に来ているのは私だけ。 でも、貸切状態だから他の撮影者に余計な気を使う必要がないのがいい。

てゆーか、晴れた週末なら私は人のいない他の場所を探します。

つまり、今回ここを選んだのは、「人がいない可能性が高いはず。」と考えたからでした。

 

撮影開始時刻に近い到着だったので、今回は残念ながら ”キャンプめしごっこ” はなしです。

簡単に腹ごしらえをしたらさっさと機材を背負ってN-VANから出発。

お目当てのポジションに到着したら暗闇の中撮影準備を開始。

 

試し撮りをしながら念入りに準備。あとは夜空の主役登場を待つばかりです。

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試し撮りの一枚。肉眼だと真っ暗な場所。低い雲が天の川みたいに写っています)

 

そこから2時間経過して、22時になっても依然として空は雲に覆われたまま。

こういう時は回復基調の天気を信じてひたすら待つのみ。

 

そして23時。雲間にキラリ、と光るものが。

予報通り、北の方から徐々に広がり始めた待望の星空★★★

 

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風は弱いものの、太平洋が大きくうねっていて、ちょっと怖いくらいに磯で砕けていました。

 

★★★★★

 

 北方向。天の川の「はくちょう座」付近がちょうど雲間に現れていい感じ。

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赤いかたまりは「北アメリカ星雲」。左上の明るい星が、こと座のベガ。別名「織姫星」。彦星は右上の天の川対岸だがフレーム外で写っていない。

 

七夕伝説が生まれた時代。月のない夜は完全な暗闇だったから、当時は見事な天の川がくっきりと見えていたのだろうなと思う。

 

ちなみに大台ケ原に行けば、そんな時代に近い超絶星空を拝むことができる。

 

 

 南方向。左が太平洋で、右には付近の街明かり。

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月のように見えるのは木星。その左に土星。どちらも昨年あたりからどんどん明るさを増してきていて、もうすぐ地球をはさんで太陽の反対位置に来る「衝」(月なら満月の状態)を今月迎えます。

 

木星と雲と、覆いかぶさるような崖のシルエット。こういった脇役が揃うと天の川の神秘的で深淵なムードが一層際立って感じられる。

 

雲は撮影の大敵とはいえ、雲の流れを観察してチャンスを逃さないように意識していれば、意外と味わい深い風景が撮れることもあるから面白い。

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午前0時頃に雲がすっかり消えました!

素晴らしい星空絶景に酔いしれます。

 

ただ、この場所の方角では天の川が右の方へすっかり寄ってしまい、これ以上は狙えないのが残念。

でも、狙っていたシーンは撮れなかったものの、雲と天の川の味わい深い共演が撮れたのは想定外の収穫で大満足。

はるばる4時間掛けて来た甲斐がありました。