h-3’s diary

趣味世界の独り言

未知の絶景を求めて。 ロケハン抜きには語れないディープな星景撮影の世界。

星空を撮るジャンルは大きく2つに分かれる。

 

一つは地球以外の天体だけを撮影する「星野撮影」。そしてもう一つが地上の風景を含めて撮影する「星景撮影」。

 

★★★★★

 

星野撮影では、星空の一角を望遠鏡を使って拡大して撮影する場合が多い。

望遠鏡を使うと、地球の自転の影響が強くて星がどんどん流れていくため、その動きを止めて撮影するために赤道儀を用いるなど、大掛かりな機材となる。

大きな望遠鏡とそれを支える赤道儀や基台の組み合わせとなると、それらの機材を設営したり、撮影したりするのは簡単ではない。

でも、空さえ見えていれば、周りの風景などは無関係なので、駐車場などの車の隣で設営して撮影するパターンが多い。

これなら何かと便利で撮影に好都合だ。

 

 

★★★★★

 

一方、星景撮影の場合は、星空のある風景写真だ。

風景写真なので、地上や、地上に繋がっている何かが写っていなければならない。

しかも、ただ単に地上と星空があればよいというものではなく、そこから風景としての魅力が伝わってくるものでなければならない。

 

例えば天の川と海と船が狙える場所なら、それぞれが良い位置に収まって何かドラマを感じるようなシーンであれば、単なる星空の迫力を超えた作品性が生まれてくる。

 

 

そのようなポイントを夜中に見つけるなどほぼ不可能に近いし、危険でもある。

だから撮影前の明るい内に下調べ、つまりロケハンを行っておく必要があり、夜に撮れる風景は昼間の内に決まっていると言うことになる。

下の作品も、ロケハン時にこの構図をイメージした通りに撮影したものだ。

f:id:h_3:20200321022739j:plain

 

 

★★★★★

 

で、実際のロケハン時に撮影したのが以下の画像。

f:id:h_3:20201006070840j:plain

波に浸かりながらの迫力満点の構図!

いえいえ、防波堤に肘をついてカメラを構えています。

ネタをバラせば「なぁ~んだ」と思うでしょ?

 

写真というのはフレームの中で完結し、フレーム外へとイメージが広がる世界ですから、こういう構図を見つけるのもある意味撮影テクニックのようなものです。

ちなみに、撮影時には右に傾いた天の川が良い位置に収まる構図です。(以下の画像も同様です)

 

 

 

 

 

f:id:h_3:20201006080200j:plain

 

バスケットボール大の石がゴロゴロしているので三脚を安定して立てるのが難しそうです。

星空よりも海を含む地上景の占める割合の方が多いので、真っ暗な中、どこまで地上景を浮かび上がらせることができるか? 露出が厳しそうです。

月が照らせば解決しますが、そうすると天の川が希薄になってしまうので、やはり星明かりだけの夜にこだわって捉えたい。

 

 

 

 

 

f:id:h_3:20201006080805j:plain

同じ浜でも、場所を変えれば違った雰囲気で狙えることもあるので、こうして試し撮りしておきます。

 

 

 

 

 

 

f:id:h_3:20201006081125j:plain

 

細い松がちょっと邪魔か、、、 惜しいけど見送り。

 

浮世絵風の一枚が狙えそうだと思いました。

これは星よりもむしろ月夜に向いているシーンですね。

 

 

 

 

 

f:id:h_3:20201006082434j:plain

 

遠近感の効いた絵画風な構図。遊歩道と眼下の浜辺風景が叙情的で気に入りました。

これに天の川と満天の星空! 良さそうではありませんか。

ロケハンでこういうシーンを発見できると、本番の撮影が楽しみでワクワクしてきます。