h-3’s diary

趣味世界の独り言

未知の絶景を求めて。 ロケハン抜きには語れないディープな星景撮影の世界。(2)

遠路はるばる訪れた地のロケハンでは、昼間の間にロケハンを行い、そのまま夜を待って撮影することが多いです。

なので、ロケハンしながらその夜の撮影候補地も絞り込みます。

 

 

ただ、初めて夜間撮影する場所では、まばゆいほどに明るい光が煌々と輝いていて撮影にはNGな場所だった、、、ということもしばしばです。

そういった事態に備えて、最低3~4箇所は撮影候補地を選ぶようにしています。

 

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こういう場所は光の問題が少ないという点で無難ですが、夜になって来てみると強烈な漁火を放つ漁船がフレームに入っている場合があり、そうなると撮影はNGです。

 

 

 

 

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ここは方角も良く、すごく期待していました。

ところが夜になって訪れてみると、左のフレーム外で、照明灯の光がこちら方向を照らしていてやはりNGでした。

何か照明の光を遮るものがあれば一応撮れるかもしれませんが、強い光は空気中で乱反射してしまうので、暗闇の撮影では、そんな僅かな光も大問題になってしまいます。

水の中を太陽光が照らすと、その部分が白く光って透明度が落ちてしまうのと同じ理屈ですね。

 

 

 

 

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こういう構図が好きなのですが、よく見ると正面に漁港入口の灯火が立っているので、撮影には厳しいかも。NGかどうかは、実際に来て確かめるまでは分かりません。

 

14mmの超広角だと灯火は遠く小さく見えますが、実際は結構近いので、光の影響を受けやすいです。

こういう場合、ゴーストの問題も大きいので、フレア・ゴーストが少ないレンズでないと使い物になりません。

 

 

 

 

 

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漁船は味わい深い対象ですが、10秒以上のスローシャッターで撮影するので、揺れるものはNGです。(漁船を光で照らしてSSを短くするなどの裏技はありますが、星空風景の雰囲気を大切にしたいので、なるべく光は当てたくありません)

陸揚げされている漁船なら揺れの心配はありませんし、船としての造形美や存在感があって好きです。

 

 

 

 

 

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テトラポットの上は危険すぎてNGですが、すぐ横の道端から、いかにもテトラで撮ったみたいな景色を狙ってみるのも面白そうです。

 

 

 

 

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ここはダイナミックな磯風景ですから期待大ですね。

ただ、海から風が吹いてくると、細かな波しぶきがかかるので、カメラやレンズによくありません。

なので、波が強い時と、風向きによってはNGとなります。

 

 

 

 

以下はNGの一例です。

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小さな漁港の明かりですが、星空に合わせて高感度で撮影するために、肉眼の印象以上に強烈です。本当は地上景をもう少し明るくして浮かび上がらせたいのですが、そうすれば漁港がさらに激しく白飛びしてしまいます。

 

明暗差を縮めてより自然な雰囲気に仕上げる方法もありますが、ここまで強烈な明暗差がある場合は、必ずしもうまくいくとは限りません。

 

 

 

 

 

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昼間見た時は味わい深い眺めで気に入っていたのですが、夜を待って訪れてみると、強烈な照明がこちらを照らしているために、空気の乱反射で空が白く光ってしまっています。

 

 

 

★★★★★

 

 

とまあ、ロケハンをしても実際に夜になってみないと分からないという不確定要素が多いのも星景撮影の難しさです。

なので、夜を待って撮りに来た時も、ロケハンの続きをしているようなものです。

 

でも、条件をクリアした絶景シーンを探り当てて、ガツンとした手応えのある一枚が撮れた時の手応えや満足感の大きさも半端なく大きいので、ロケハンは単なる下調べという以上に、「会心の一枚!」という宝探しをしているような気分ですね。

 

次回は、それなりに手応えを感じられた結果を紹介したいと思います。