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これは往路途中の奥高野で車中泊したことがあるのですが、その時に撮ったもの。
前が見えないほどの濃霧→土砂降りの中到着したのですが、やがて雨雲が通り過ぎると劇場の幕が開くように星が煌めき始め、圧巻の天の川が登場!
まるで前夜祭の祝賀花火のようで、翌日の撮影に期待が膨らみました。
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前回紹介したロケハンに続く後編です。
あの強烈な太陽が沈み、目眩がするような暑さからようやく開放されました。
雲一つ無い空に大気が描く、薄明のグラデーションに癒やされます。
と同時に、機材の設営と設定、構図決めなどで慌ただしく過ぎる時間でもあります。
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暗くなるにつれて星が現れ始め、天の川の登場を待ち構える時間の、あのワクワク感は花火大会と似てますね。何度味わってもいいものです。
そんな時間帯を意図して撮ってみたのが以下の3枚。
F値は上げず、手前の植物だけにフォーカス。
ボケ味を効かせた背景が醸し出すムードと共に、夕刻の優しい光ならではの情景仕立て。
夜の気配に包まれ始め、天の川がおぼろげに登場。
玉ボケの星が、夏の星座であるさそり座を浮かび上がらせました。
盛夏ならではの季節感を印象的に。
ちなみに私もさそり座なので、親近感のある星座だったりします。
すっかり闇に包まれると満天の星空と圧巻の銀河が登場!
まさに太平洋上で繰り広げられる花火大会のようです。
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以下の2枚は、ほぼ同じ場所ですが異なる日・異なる時間帯で捉えたものです。
時間帯によって方向と角度が変化する天の川に合わせて、カメラ位置を変えています。
21時頃の天の川に合わせた構図。(14mm)
やや左へ傾いた天の川を中心に、木星・土星とさそり座、手前の磯と海上の離れ磯、それぞれの位置関係で宇宙と自然の調和を意図しました。
23時頃の天の川に合わせた構図。(21mm)
2つの離れ磯と天の川が直列構成となるタイミングを狙いました。
木星へと流れる流星が、一瞬と無限の対比を感じさせるアクセントになりました。
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カメラが2台あれば同時に2つの構図が狙えるので、遠征の貴重な撮影機会でより多くの構図が撮影できます。
暗闇でも明るく捉えられるカメラの性能を活かし、ファンタジックなムードで。
この中にもう一台のカメラが写っています。
そのカメラが捉えていたのがこれ。
天の川が岩と岩の狭い隙間に収まる構図を待ち構えてセットしておいたものです。
縦構図は躍動感や迫力を表現しやすいので、縦方向の要素で構成したダイナミックなシーン狙いでした。
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地層がくっきり現れた磯を生かして異次元的な雰囲気を。
左隣の磯のカメラでスペースファンタジーっぽく。
この日は大気の透明度が良好で、天の川のディティールがここまで細かく捉えられると、まるで地球外から見ているみたいな気分になります。
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ガラリと雰囲気を変えて、、、
太平洋をバックに、和風テイストでノスタルジック&メルヘンチックに。
空が青く明るいのは、背後に月が昇ってきたからで、こういう場合は月明かりが雰囲気作りに一役買っています。
こういう被写体が発見できたのもロケハンの成果です。
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2月の末から南紀の磯に通い始めて半年。
コロナの移動自粛や異例の長梅雨に阻まれて思うように出かけられませんでしたが、それでも延べ9回の遠征で下道ばかり4000km近くを走り、南紀の沿岸を幅広くロケハン&撮影でき、様々な星風景と出会うことができました。
今後は荒々しい磯の星風景にとどまらず、さまざまな場所で個性的なシーンも捉えてみたいですね。