h-3’s diary

趣味世界の独り言

カメラを携えてN-VANに乗り込む。目指すは宇宙の特等席。

写真にも様々なジャンルがあるけれど、今、私が主に撮っているのは「星景写真」です。

 

星景写真とは、星空がある風景写真です。 ちなみに星空だけの写真の場合は「星野写真」と言って区別されます。

 

★★★★★

 

星景写真の魅力は、星空が広がる「風景美」を捉えるところにあります。

星空の一番の主役といえば、やはり天の川なんですが、地球の自転に伴う日周運動で刻一刻と位置を変えているので、地上景との構図がピタリと決まる限られたタイミングを探りつつ狙います。

f:id:h_3:20190605225441j:plain

現場は真っ暗闇ですから、構図が難しいです。 天の川はどんどん右上方へと立ち上がっていくので、迷っているとチャンスを逃してしまいます。 試し撮りの画像を見て大まかな構図を決めたら、最後は自分の勘や読みを信じて撮影開始。 結果は「神のみぞ知る」です。

 

★★★★★

 

 

星景撮影の大敵は、まず天気です。はるばる何時間も運転して出かけても、星空が隠れて撮れない時が多いです。

しかし、もし撮れなかったとしても、暗闇の中で三脚や機材の設定手順などが練習できますし、明るい内にロケハンしておくなど、現地に出向いた限りは今後に活かせる収穫や経験値を得るようにします。

また、撮影以外に目的地で楽しめるものがあるとなお良いですね。

ちなみに、車中泊料理はキャンプ魂をくすぐる格好のテーマとなるので、撮影行に伴う楽しみとして取り組んでみたいですね。

 

 

次に、都市部の街明かりが上空の大気を照らす光害も撮影の妨げです。 自分は真っ暗闇の山奥や海岸にいても、はるか遠くの街明かりの上空は異様に明るいので天の川が捉えにくくなります。 ただし、街明かりを活かして、添景となる樹木や地形をシルエットで浮かび上がらせるなど、悪条件を逆に活かす方法もあります。

f:id:h_3:20190809012851j:plain

 

 

街明かり同様に、月が出ている空は、捉えられる星の数がぐんと減ります。

ただし、細い月が沈む寸前や上がった直後は明るさが弱いので、そのタイミングで狙える独特の風景もあります。

f:id:h_3:20190808232828j:plain

雲海の彼方へ沈む月。 まさに沈もうとする間際、急激に夜空の暗さが増して天の川が見え始めたタイミングです。

 

f:id:h_3:20191031175908j:plain

 日没後の薄明。 星空撮影にはまだ明るすぎますが、太陽を追いかけて沈み始めた月を撮影。地球からの太陽の反射光で月の影の部分も照らされています。

 

 

他には、同じ星空撮影者や、星空を見て楽しむ人達が発するLEDライトなどの光ですね。道路や駐車場が近ければクルマのライトも大敵です。

有名な星空スポットは人もクルマも多いので、私は極力避けてできるだけ無名のローカルスポットを探しています。(もちろん、誰もいないからと立入禁止を無視するなどは絶対にしません)

 

 

f:id:h_3:20200224052306j:plain

 

また、人の気配すらしない山奥や海辺の真っ暗闇の中では、不気味と思えばいくらでも怖く思えるので、メンタル面の要素も大きいですね。

 

他にも暗闇の中での移動や機材の設営。結露対策。カメラの設定。赤道儀を使う場合はさらにその設営と極軸合わせetc. と、暗闇の中での様々なリスクと作業があります。

 

撮影後は自宅での画像データ編集作業でも、星景撮影ならではのちょっと時間のかかるルーティンもあります。


f:id:h_3:20200321035106j:plain

 木星土星の光が海面に映っている。真っ暗闇の中の神秘的なシーン。

 

しかし、昼間のように簡単に撮れないからこそ、手間ひまかけて会心の一枚に辿り着いた時の達成感は最高です♪

 

 

★★★★★

 

好条件下の、圧倒的な星空の真っ只中に囲まれていると、今自分が立っている場所もまさに宇宙の一部であることを実感できます。

 

 

無心で撮影に没頭する至福の時間は、何度経験しても新鮮で最高です。

 

f:id:h_3:20200224050848j:plain

 

f:id:h_3:20190925223244j:plain

 

f:id:h_3:20191031234000j:plain

冬の天の川とオリオン座。 多くの枝を失いながらも台風21号の猛威に奇跡的に耐えた一本松。

 

f:id:h_3:20190529234820j:plain

 

f:id:h_3:20190731001216j:plain

 

★★★★★

 

パソコンで月の出ていない日時や天気予報をチェックしたり、地図を眺めながら次の撮影計画を立てる時間は、遠足を心待ちにする子供と大して変わらないでしょう。(笑)

 

 

そんな私が撮影機材と車中泊グッズを積んで出かける時、N-VANはさしずめ私を宇宙の特等席まで運んでくれるSpaceshipのようなものです。

f:id:h_3:20190730191437j:plain

 

今は梅雨の真っ最中。

どんよりとした天気の日々が続きますが、次のチャンスが待ち遠しいものです。